人材活用事例 「わが社の"いいね!"」

2016年02月17日

「多国籍」を超えて、強みを活かし合う「チーム」に

今回クローズアップするのは「株式会社コメ兵」

  • ● 社名/株式会社コメ兵
  • ● 創業/1979年
  • ● 代表者/代表取締役社長 石原卓児氏
  • ● 本社所在地/愛知県名古屋市中区大須3丁目25番31号
  • ● 資本金/1,803百万円

多文化を知るからこそ、お客様のニーズにぴったりな接客を

「中国人は中古品を買う文化はないので、接客中にコメ兵のビジネスを説明するように心がけています」。そう語るのは、日本在住10年目で、パートタイマーとしてコメ兵に入社した宮(グウ)さん(中国籍)です。入社後、協力的な仲間のいる職場に惹かれ、「ここでもっと働きたい」という想いから準社員になり、今はブランドバッグ売場での接客、イベントの企画や商品ディスプレイの発案、また販売動向を報告することを担当しています。
日本、中国の両文化を知る宮(グウ)さんだからこそ、独自の力を発揮しています。例えば、中国人顧客には「なぜ中古商品を取り扱うのか?」「なぜお買い得なのか?」などコメ兵でブランド品を購入するメリットをわかりやすく説明し、共感を得るようにしています。また、宮(グウ)さんは日本人と中国人で、接客のアプローチを変えています。例えば、日本人は商品の実用性や自分の好みをじっくり考えた上で買い物を決断することが多いため、ゆっくり考える時間と距離を提供するようにしているのに対し、中国人は求めているものが決まっていることが多いため、「品番」を聞いたり、持参している雑誌の切り抜きを見たりするようにしています。何が欲しいかをすぐに理解できるように、日頃から商品知識を習得しています。

スタッフ同士で商品知識を教え合う

「学びたい」「貢献したい」が新しいアイディアにつながる

コメ兵が外国人を採用し始めたきっかけは、人手不足ではなく、「サービスや接客について学びたい」という想いのある人を国籍問わずに採用した結果です。外国人スタッフが働き始めた当初は、言語面や接客方法で戸惑うこともありましたが、宮(グウ)さん含め、他の外国人スタッフも初めから仕事への高い意欲を発揮していました。新卒入社を希望する外国人スタッフは、サービス・接客技術の向上に非常に勉強熱心です。例えば、メンバーズカードの新規加入強化を始めた際に「どのように話したら、日本人の方に加入を検討してもらえますか?」と外国人スタッフは積極的に質問し、できないことを徐々に克服していきました。外国人スタッフの積極性から生まれた、新しいアイディアもあります。例えば、名古屋本店の免税タスクチームでは、日本人スタッフも外国人顧客の対応ができるように、外国人スタッフが中心となり英語・中国語・韓国語の3カ国語で「対応カード」を作成しました。今までよりもスムーズにお客様の要望が聞け、お待たせすることがなくなり、お客様の満足度がアップしました。

お客様へ商品について説明をする

共に働く日本人スタッフも、より意欲的に

そんな外国人スタッフに刺激を受け、「挑戦してみたい、新しいことを学びたい」と考え始めた日本人スタッフも増えました。「外国人スタッフの、人一倍まじめで課題の改善策を妥協なく探すスタンスに、学ぶところがたくさんありました」。そう語るのは、新卒入社10年目の川合さんです。外国人スタッフのお客様への積極性を見て、川合さんも自らインバウンド対応ができるようになりたいと考えました。今では、昼休みや仕事帰りに中国人スタッフとお茶を飲みながら中国語を学んでいて、ヒアリング能力が確実に上がっているそうです。
また「お互いの強みを活かし合う」という意識から生まれたのは、和気あいあいとした職場です。「時には職場のみんなで飲みにいって、朝まで話しつくしています(笑)。"お客さまに喜ばれる接客をするチーム"という感覚が自然にできている」と川合さんは話します。日本人・外国人という枠を超え、お互いの強みを活かすことができる、一つのチームとして働いています。

スタッフルームでは中国語を教え合う

【石原社長インタビュー】
目的を共にする仲間であれば、国籍なんて関係ない
大切にするのは、ラグビーの「One for All, All for One」

「味方」「相手」がない環境

コメ兵で一番大切なのは「お客様のため」ということです。国籍は関係なく、社員同士が切磋琢磨しています。個人的には、学生時代から深い縁があったラグビーの「One for All, All for One」を大切にしてきました。ラグビーでは、所属するチームが同じであれば出身国は関係ありませんし、戦ったチームと試合後に近くのパブでお酒を飲むこともあり、「味方」「相手」という意識がありません。仕事でも、「お客様のため」「店舗の成長のため」にといった、目的を共にする仲間であれば、国籍は関係ありません。そのため、コメ兵では「外国人だから」と言って職域を分けていないですし、一人ひとりの強みを活かし合う場であるべきだと思っています。

株式会社コメ兵 石原卓児 社長

パートタイマー入社から、海外オフィス立ち上げへ

外国人スタッフで印象に残るのは、パートタイマーで入社した閻(エン)さんです。入社数年後に、他の外国人スタッフがより安心して、より意欲的に働けるように、自ら「日本企業で働くとは?」について、外国人スタッフを集めてレクチャーしてくれました。閻(エン)さんはその後、正社員になり(現在は日本に帰化して改姓)、グループマネージャーとして香港オフィスの立ち上げに参画しました。このように、「日本人」「外国人」は関係なく、意欲的に働けばあらゆるチャンスに巡り合えて、会社の成長にも大きく貢献することができます。日本人スタッフ、外国人スタッフにこれからも成長を遂げてほしいと思っています。だからこそ、従業員がお互いを尊重し、刺激し合う環境を、コメ兵ではこれからも育めればと思っています。