人材活用事例 「わが社の"いいね!"」

2018年03月26日

シニアならではの工夫が光る職場で売り上げアップ&リピーター増加

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今回クローズアップするのは「イトーヨーカドー」

関東地方を中心に、スーパーマーケットのイトーヨーカドーを展開する株式会社イトーヨーカ堂。一部店舗に、店内の食材を活用して試食販売をおこなう『クッキングサポーター』を導入し、多くのシニアがクッキングサポーターとして活躍しています。売り上げアップやリピーター増加などの好影響が生まれている職場を取材しました。

  • ● 社名/株式会社 イトーヨーカ堂
  • ● 創業/1920年
  • ● 本社所在地/〒102-8450 東京都千代田区二番町8番地8
  • ● 資本金/400億円(2017年2月)

おもてなしで、お客様の心をつかむ

クッキングサポーターは特定の商品の販売促進のために、店内の食材を使用して、試食販売する仕事です。調理技術はもちろん、多くのお客様と接するため、接客力や説明力が求められます。イトーヨーカドーでは現在約200名のクッキングサポーターが所属し、20代~60代まで幅広い世代が活躍していますが、なかでもシニアのクッキングサポーターは皆のお手本となっているようです。

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イトーヨーカドー葛西店で活躍するクッキングサポーターの岩瀬さん(64歳)。

岩瀬さん(64歳)は、イトーヨーカドー葛西店にてクッキングサポーターとして現在7年目。土日を含め週4日勤務されています。
トレードマークは、毎週店頭に掲示する手書きのイラスト・レシピ。本部から送られてくる基本レシピをそのまま利用するのではなく、長年の調理経験から得た知識をくわえたオリジナルなものになっているそうです。「来てくれる人をほっこりさせたいんですよ」と語る岩瀬さん。細かいところまで気の利いたサービス精神が、多くのお客様をファンにしています。

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手書きのイラスト・レシピは100枚以上、丁寧にファイリングして保管。

お客様に合わせた調理や接客も、人気の理由の一つです。「さまざまな味の好みに合わせられるよう、常にこしょう等の調味料はおいていますし、辛いものを試食販売するときは、辛くない味付けも用意します。言葉遣いも、相手に合わせるようにいつも意識していますね。接客だからといって、敬語がいつも正しいとは限らないでしょ。たとえば『少々お待ちください』じゃなくて『ごめんね、あとちょっと待ってね』とやさしく語りかけた方が、お客様にとって親しみやすい雰囲気になるときもあると思うんです」。
曜日や時間帯、天候や季節イベントなどにより、スーパーの客層や混雑具合も異なります。老若男女、どんな層のお客様の心をつかむのは岩瀬さんならではの接客です。

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お客様と笑顔で会話する岩瀬さん。

岩瀬さんは調理技術のことだけでなく、アレンジ方法の相談をお客様から受けることもあるそうです。
「お魚や野菜が苦手なお子様がいらっしゃったときには、味の工夫だけじゃなくて、『最後にこうやってお野菜をのせると美味しいよ』とか『急がないでいいよ、ゆっくり食べてね』と一言添えるなど、食べる楽しみも伝えるようにしていますね。お客様から『うちの子供が苦手なものを食べられるようになった。ありがとう』って感謝されるときもあって、それがとても嬉しいです」。
実際、取材の合間もお客様から「ねぇ、この白菜、今日は何を作ったらいいかな?」と献立の相談をされたり、「あ、今日はいるのね!最近来るのが夜ばっかりだったから会いたかったわ」と声をかけられたり、岩瀬さんがお客様と近い距離で接客している様子が伺えました。


岩瀬さんの丁寧な接客は、売り上げに大きく貢献。「セブンプレミアム 白だし」で全国1位の売り上げを達成したこともある実力者です。
「さまざまな出会いがある職場だからこそ、いつも笑顔で会話すること。これを大切にしています」。


知恵によってお客様も、企業も助けられる

「1999年にクッキングサポーターを初めて設置して以来、多くのシニアの方が活躍しています。やはり人生経験が長いので、調理の知識が豊富ですし、育児や介護など、お客様の多様な観点から食事の相談に乗れることは、大きな魅力ですね」。
食品事業部・企画情報担当マネージャーの大築さんはそう言います。
「調味料や具材の活用術は、ハッとさせられることが多いです。たとえば、すき焼きのタレは、すき焼きだけでなく、ぶりの照り焼きでも使えることを提案していただけたり。私自身、参考にさせていただくことがあります(笑)」。

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イトーヨーカドーで働くシニアの魅力について話す食品事業部・企画情報担当マネージャーの大築さん。

イトーヨーカドーは、ご自身のライフスタイルに合わせて、勤務時間や日数を調整することも可能です。また、クッキングサポーターからのレシピ提案を積極的に反映することで、レシピの充実とモチベーションアップにもつなげているそうです。
「調理だけでなく、お客様に合わせた接客ができるのは、色々な経験を積んできたシニアならではの力だと思います。お客様の来店目的になることも多く、同じ商品でもクッキングサポーターがいない店と比べて、300倍も売り上げに差がつくこともあるんです」。
シニアが持つ力を理解し、その力を積極的に活かす仕組みをつくることで、売り上げアップやリピーターの増加を実現していることがわかります。
「シニアのクッキングサポーターは、お客様にとっても、われわれ企業にとっても大変重要な存在です。接客やお料理に興味があれば、年齢は関係ないと思っています。今後、導入店舗をもっともっと増やしていきたいところです」。

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