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2024年04月26日

#正社員#求職者調査#育成・定着

〔正社員編〕仕事探しの絶対条件、性・年代ギャップを探る -年代ギャップが大きい男性正社員、働き方で顕著-

ジョブズリサーチセンター「求職者の動向・意識調査2023」において2022年9月~2023年8月に仕事探しをした人に、探すうえで絶対条件だったことを伺いました。男女によって重視度合いや優先順位に差があることは認識されていますが、それ以上に年代による違いは存在するのでしょうか。
本レポートでは正社員の仕事を探した人*に注目し、男女によるギャップ、男女ごとの年代によるギャップをまとめたところ、特に男性で年代ギャップが大きく、働き方への意識の違いが見られました。今回の結果を貴社で働く従業員や、今後採用したい人物像の志向性理解などにご活用ください。
*もっとも探した仕事の就業形態が「正社員」もしくは「限定正社員」だった人

参考:「求職者の動向・意識調査2023」に関する発信物
基本報告書
分析レポート「アルバイト・パートの仕事探しトピックス」
「〔アルバイト・パート編〕仕事探しの絶対条件、性・年代ギャップを探る」も後日リリース予定

調査ダイジェスト

◆ 男女別)女性が上回る項目多数、特に働き方

男女の違いが大きく表れたのは働き方関連です。全項目で女性が1~2割高く、ワーク・ライフ・バランスをより重視していることがうかがえます。「仕事内容」「勤務期間」「福利厚生」「職場の雰囲気」なども女性が上回りました。

男性が上回る項目は少ないものの「会社の業種・業績・規模・知名度」を重視する人はやや多いようです。

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◆ 男性・年代別)同じ男性でも、年代で働き方希望のギャップ大

女性との違いが見られた働き方ですが、年代別で見ると男性のなかでも一様ではありません。「勤務日数」「勤務時間数・帯」「通勤時間」は若いほど重視しており、ギャップが大きい「勤務日数」は15~29歳54.6%に対し60~69歳36.9%となり17.7ポイントの差が開いています。

同じく若いほど重視しているのは「評価、昇給制度」「教育、研修制度の有無」。全体では限定的ですが、15~29歳の2~3割が絶対条件に挙げ、キャリアアップを目指せる環境を求めていることが考えられます。男女別でも上回っていた「会社の業績・規模・知名度」は15~29歳で2割前後と高く、安定しているか・長く働けそうか・世の中に知られているかなどを気にしているのかもしれません。

一方「いずれも該当しない」が50~59歳14.7%、60~69歳17.9%を占めます。企業のシニア世代の採用意欲が高まらない状況を受け、男性では年代が上がるほど希望条件を緩和しているようです。(参考:シニアの就労参加は進むのか、企業の採用実態とミスマッチをひもとく

50歳以上でもっとも高いのは「勤務地」。特に60~69歳では次点の「勤務日数」を1割強上回り、とりわけ優先度が高いことが分かります。

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◆ 女性・年代別)ギャップは緩やか、働き方が常に重要

男性と比べると、女性の年代間ギャップは全体的に緩やかです。男女比で大きく上回っていた働き方関連では、「勤務日数」に差はあるものの60~69歳でも5割を超えます。「勤務時間数・帯」「勤務地」では年代による大きな違いは見られません。年代ごとのライフイベントによって働き方の重要度が変わるというより、女性にとって働き方は常に重要であると言えそうです。

男性では60~69歳で低くなる「職場の雰囲気」ですが、女性では全年代5割前後に集中していることも特徴です。

また、キャリア関連の「仕事内容」「評価、昇給制度」「教育、研修制度の有無」、待遇関連の「給与」「福利厚生」は女性も同じく若い年代のほうが重視しており、これらは男女共通で年代による影響が大きそうです。

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